9月3日、ブルーノートにソウルシンガー、サム・ムーアを観に行ってきました。
観客と一体となった素晴らしいステージでした。
人間に価値をつけるとしたら、その人間はどれだけ多くの人を感動させてるかにあると思います。
サムは1935年マイアミで生まれて、現在73才。
サム&デイブでデビュー「ソウルマン」でグラミー賞を受賞し、ビートルズも彼らの影響を受けています。
人気絶頂の1968年、レコード会社間の喧嘩で音楽活動ができなくなりました。
黒人である彼は、差別、学歴の壁でなかなか次の仕事が見つからずドラッグディラーとなったのですが、10年後現在の奥様と出会い、再デビューしました。
一夜にして奈落の底に落とされたサムは、復帰後インタビューで「夢は決して諦めない。」と語っています。辛さを乗り越えたサムは実に深みのある顔をしています。
彼女に去られた男にサムは「雨のせいにしよう 落ちてくる、星のせいにしよう 夜になっても輝くことのない何をしようとも自分のせいにしちゃいけない 雨は気にしない 雨は気にしないから・・・・・」と全身全霊で歌っています。サムは辛さを乗り越えましたが、私は人の「死」と向き合うのはどうしても乗り越えられません。
人生の最後として私共の施設を選んでくれた感謝とお礼を込めて「お疲れ様でした。」といつも心でお別れをしています。
乗り越えられない想い
2009/9/3